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部屋探し 建物構造と防音について 近隣に騒音悩まない物件選び 

騒音に悩まない為の物件選びを【徹底解説】します

 

賃貸物件にお住まいで騒音に悩まされている方は多いです。騒音問題は非常に解決が難しく管理会社も対応には手を焼きます。

ひどい場合は弁護士を入れて話し合いになるケースもあり賃貸物件でのトラブルで一番多い案件です。

また、騒音と言っても隣人の生活音の問題だけではありません。

近隣の周辺環境によっても騒音が発生しやすい場所もあります。

そこで今回は騒音に悩まない為の物件選びを徹底解説します。

この記事を見ると
・入居後に騒音問題に悩む確率を減らします。
・騒音が気になる方の物件探しに役立ちます。
・現在騒音問題で悩んでいる方に役立ちます。

賃貸物件で考えられる騒音とは

アパ―ト・マンションなど賃貸物件で考えられる騒音とは主に、「建物内で起こる騒音」と「建物外で起こる騒音」に別けられます。

建物内で起こる騒音も、アパート・マンション内の入居者が発する騒音とアパート・マンション内の設備が関係する騒音があります。

例えば、入居者が発する音で気になるものは、「隣接する部屋の生活音」会話や足音、テレビや洗濯機の音や、駐車場での大声での会話や、駐車場での車の音、楽器の演奏音や、ペットの鳴き声、など礼をあげれば数え切れないほどの騒音があります。

また、マンションの設備の音であれば、排水が流れる音であったり、受水槽のポンプ音、エレベーターの音や、オートロックの開閉の音などこちらも数えればきりがありません。

次からは「入居者が発する音」「建物設備が発する騒音」「建物外で起こる騒音」の3つに関しての対策と、騒音問題になるべく合わないようにするための部屋の選び方を説明していきます。

騒音に悩まされない為の物件選び

先程も記載しましたが、賃貸のアパート、マンションで考えられる騒音に関しては、「入居者が発する音」「建物設備が発する騒音」「建物外で起こる騒音」の3つ入になります。

1つずつ確認していきましょう。

入居者が発する騒音を防ぐ為の物件選び

賃貸物件の騒音問題の中でで一番多い問題です。

建物構造で選ぶ

まずは、建物の構造で選ぶ方法です。

賃貸物件で使われる構造には主に、

  • 鉄骨鉄筋コンクリート造り(SRC)
  • 鉄筋コンクリート造り(RC)
  • プレキャストコンクリート造り(PC)
  • 軽量気泡コンクリート造り(ALC)
  • 重量鉄骨造り(S)
  • 軽量鉄骨造り(LGS)
  • 木造造り(W)

の7種類の構造があります。

この中で、防音性に優れている構造は

  • 鉄骨鉄筋コンクリート(SRC)
  • 鉄筋コンクリート(RC)
  • プレキャストコンクリート造り(PC)

の3種類になります。

プレキャストコンクリート造り(PC)は数があまり多くない為、防音性に強い建物は、「鉄骨鉄筋コンクリート造り(SRC)と「鉄筋コンクリート造り(RC)」と覚えておきましょう。

部屋探しをする時に、「RCで探してます」なんて言うと、詳しいお客様かななんて思われます。

何故、「鉄骨鉄筋コンクリート造り(SRC)と「鉄筋コンクリート造り(RC)」が防音性に優れているのかは、のちほど説明致します。

間取で選ぶ

建物全体の間取図を見せてもらい隣接する部屋と生活空間が離れている物件を選ぶ方法もあります。

図の間取であれば隣室との間にホールやトイレ、物入などががあり生活スペースであるリビング同士が離れています。

2Fも同じくクローゼット、ホールや階段が隣室との間に設けられている為、防音には期待できそうです。

 

角部屋・最上階を選ぶ

角部屋は中部屋と比べて隣室している部分が少ない為、騒音に悩まされる確率が高くなります。

また、最上階も上階がいない為、騒音対策にはなりそうです。

大きな間取りを選ばない

間取が大きくなればなるほど入居者の家族構成が大きくなります。
2LDKや3LDKなどは小さなお子様がいらっしゃる確率は高くなり、走り回ったり、大声で話をしたりと騒音の可能性が高まります。
1人入居の場合は必要以上に大きな間取にしない事をおすすめします。
また、物件内見時に洗濯物等で判断するのもいいでしょう。

生活時間が同じ入居者がいるアパート・マンションを選ぶ

賃貸物件には、色々な生活スタイルの方が入居しています。

仕事の種類や時間により、部屋にいる時間帯が異なります。

例えば、自分が朝仕事で夜は部屋にいる時間の方が多い場合は、夜の仕事(水商売など)がNGの物件を選ぶ事で夜間の騒音問題に悩まされる心配も少なくなります。

メゾネット物件やテラスハウスを選ぶ

メゾネット物件やテラスハウスは上下階が自分たちの居住スペースになるため
足音などの騒音は防げます。隣室からの騒音に関しての効果はありません。

一戸建て物件を選ぶ

家族で部屋探しをするのであれば、一戸建てもおすすめです。

一戸建てであれば、当然隣接する部屋はない為、騒音問題も解決できるでしょう。

建物設備が発する騒音を防ぐ為の物件選び

建物設備での騒音は主に、「受水槽」や「給排水管」、「エレベーター」や「オートロックの開閉音」などがあげられます。

建物設備の騒音を防ぐ為には、ズバリ!!上の階の部屋を借りる事です。

受水槽やオートロックなどの設備は1階部分にある事がほとんどですので、上層階に行けば行くほど音は気にならなくなります。

特に、1階の受水槽が目の前にある部屋は、騒音苦情がよくありますので気を付けましょう。

また、排水も上から下に行くものですので上層階になればなるほど、上の階の方が騒音がしなくなります。

エレベーターも同じ事が言えます。エレベーター音が気になる場合にはよりエレベーターから離れた部屋を借りるとよいでしょう。

近隣騒音を防ぐ為の物件選び

建物の周辺環境によっては、騒音がする場合があります。

物件を借りる前に周辺環境を確認する事は必須条件になります。

用途地域を確認する

用途地域とは、健全で秩序ある都市の発展を目指すために制定された「都市計画法」に基づき、住居系や商業系、工業系などの用途に応じて土地エリア分けしたものです。

用途地域は13種類に分けられており、「住居系」・「商業系」・「工業系」に別けられます。

住居系

住居系は下記の8つにの用途地域に別けられます。

  • 第一種低層住居専用地域
  • 第二種低層住居専用地域
  • 第一種中高層住居専用地域
  • 第二種中高層住居専用地域
  • 第一種住居地域
  • 第二種住居地域
  • 田園住居地域
  • 準住居地域

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商業系

商業系は下記の2つに別けられます。

  • 近隣商業地域
  • 商業地域

近隣商業地域と異なり、キャバレーやナイトクラブ、個室付浴場の建築も認められます。

工業系

工業系は下記の3つに別けられます。

  • 準工業地域
  • 工業地域
  • 工業専用地域

用途地域によって、騒音に悩まない部屋を探す場合は住宅系の用途地域を選択する事をおすすめします。

商業系地域は、商業その他の業務の利便を増進するため定める地域である為、主に繁華街の事を指します。

解りやすく例えると、新宿駅や渋谷駅などがこれに該当します。

また、工業地域はその名の通り、主として工業の利便性を考慮して指定された用途地域のことで、工業などが多く存在します。

その為、工場の騒音や工場に出入りするトラックなどの騒音も考えられます。

また、工業専用地域は住宅は建てる事が出来ません。

住居系地域は、主に、住宅地として将来にわたって住環境を守っていこうとする地域である為、生活しやすくなっている可能性が高くなります。

西麻布や白金台といった高級住宅地も住居系にあてはまります。

幹線道路や高速道路に近い物件は避ける

騒音対策をするのであれば、幹線道路沿いは避けるべきです。

幹線道路は夜間でもトラックが多く走る為、車の音がかなり気になります。

また、高速道路に近い物件も同じです。

幹線道路よりも防音対策をしている分まだマシですが、やはり深夜も交通量がある為出来るだけ避けた方がよいでしょう。

電車の線路近くや空港近くの物件は避ける

騒音対策をするのであれば、当然線路に近い物件は避けるべきです。

特に気を付けたいのは、JRの路線沿いです。

JRの路線は深夜に貨物列車が走る場合もありますので注意が必要です。

運航が多い路線や踏切近くも避けた方が良いでしょう。

また、空港や自衛隊の基地など飛行機の騒音の可能性がある場所もチェックが必要です。

最終的には自分の耳で確認が必要

騒音の感じ方は人それぞれです。

実際には、希望物件が見つかったら現地に行って確認するのが一番です。

鉄筋コンクリート造り(RC)が防音に優れている理由

鉄骨鉄筋コンクリートや鉄筋コンクリート造りが防音性に優れている理由は、隣接する部屋との間がコンクリートで仕切られている為です。

賃貸物件の場合は隣の部屋との間には、約15㎝から20㎝程のコンクリートで仕切られます。

また、上下階の間も、同じく「スラブ」が使用されています。

これも、隣接する部屋と同様15㎝から20㎝程の厚みがあるコンクリートで出来ています。

つまり、居住する空間がコンクリートで囲まれている為、防音性・遮音性が高いという事になるのです。

また、分譲マンションなどになれば、壁の厚みも増してさらに防音性が高くなります。

なので、コンクリート系のマンションは人気が高いのです。

注意点も存在する

鉄骨鉄筋コンクリート造りや鉄筋コンクリートマンションが防音性に優れているという事は理解して頂いたと思いますが注意するもいくつかあります。

鉄筋コンクリート造り(RC)であったとしても、稀に隣接する部屋との間に、コンクリートが入っていない部屋も存在します。

構造上の問題や建築コストを抑える為など理由は様々ですが、注意が必要です。

また、コンクリートの厚みが薄い物件も存在します。

鉄筋コンクリートの物件だからと言って、過信しすぎるのも危険です。

防音性・遮音性を確認する方法

物件内見の際に、防音性が高い物件であるかどうかを確認する方法が幾つかありますのでご紹介します。

物件の内見時に部屋の真ん中で手をたたき、反響音がを確認する方法があります。

内見の際は、一部の場合を除き家具などが設置されていない為、密閉性の高い部屋では手をたたいた音が反響します。

音が反響する物件はそれだけ音が漏れていないという証拠になりますので、簡単な確認方法の一つになります。

隣接する部屋との間がコンクリートで仕切られているかを確認するために、壁を叩いてみるのも効果的な確認方法の一つです。

コンクリート壁の場合は、壁が固く、詰まったような重い音がします。

逆に、コンクリートが入っていない場合には、コンコンと言った軽い音がします。

その場合は、石膏ボードなどで仕切られている可能性もありますので注意が必要です。

また、あまり強く叩いてしまうと、壁が壊れてしまう場合もあります。

防音性を確かめる為に壁を叩く際には必ず不動産屋に断りを入れてから行ってください。

隣接した部屋に空き部屋があれば、さらに防音性のチェックが可能です。

隣の部屋だけではなく、上の階、下の階が空いていれば足音のチェックまで可能です。

不動産会社に確認して、空いているようであればチェックしてみましょう。

賃貸物件でよくみる6つ建物構造のメリット・デメリット

建物は構造ごとに、メリット・デメリットが存在します。

自分が住みたい物件はどの構造の建物になるのかを確認してみてください。

鉄骨鉄筋コンクリート造のメリット・デメリット

メリット

あらゆる構造の中で、トップクラスの性能を誇ります。耐震性・耐火性に加え防音性・耐久性にも優れています。また、強度が高いので、柱と柱の間隔を広く取ることができ、少ない本数の柱で大きな空間をつくれる部屋の面積を広く取れます。高層マンションやなどに使用されている事が多く構造的にはNo1と言っても過言ではありません。

デメリット

建設費がコストが高い為、賃貸物件では賃料が高くなってしまいます。
また、鉄骨を利用するため設計上の制約があり自由な間取りが作りづらくなります。
また、建築構造が複雑な為工期が延びる事もあります。
賃貸で言えば建築費が高い為家賃設定は高くなります。

鉄筋コンクリート造(RC造)のメリット・デメリット

メリット

鉄骨鉄筋コンクリート(SRC)に比べ頑丈さはやや劣りますが高性能であることには違いありません。現在はRCの建築技術が向上しているため耐震性に関してもSRCと比べても遜色はありません。また、設計の自由度が高く、デザイナーズマンションなど様々な間取りを作ることができます。耐震性・耐火性に加え防音性・耐久性にも優れています。

デメリット

SRC同様、建築費用が高い為、賃貸物件では賃料が高くなってしまいます。
また、気密性が高い為結露が発生しやすくカビの発生原因になります。
また、取り壊しなどをする際には、費用が高くなってしまします。 

重量鉄骨造のメリット・デメリット

メリット

重量鉄骨造は、軽量鉄骨造りよりも強度が高く、RC造よりもコストが安くすみます。また、高層建築も可能です。。さらに、他の資材と組み合わせているわけではないので、材質や建築品質が均一に保て、コンクリートの壁がないため間取りの自由度が高くなります。

デメリット

軽量鉄骨造りや木造造りよりも建築費が高くなります。
また、RC造と比べると防音性が低くなります。
建築費が高い為、賃貸物件の場合、軽量鉄骨造りやも木造造りよりも家賃が若干高くなります。マンション表記でも重量鉄骨の建物も多く防音性が気になる方は構造確認をした方が良いです。

軽量鉄骨造のメリット・デメリット

メリット

軽量鉄骨造は部材が規格化されており品質が安定しています。
工場で生産され現場で部材を組み立てする為、建築工期も短く重量鉄骨よりも
建築コストが抑えられます。また、木造造りよりは高い耐震性があるのが特徴です。

デメリット

軽量鉄骨造りのデメリットは防音性が低い事です。木造造りとほぼ変わりなく賃貸物件では騒音の注意が必要です。また、断熱性も木造よりも低く、間取の変更などもしづらいのが特徴です。

木造のメリット・デメリット

メリット

木造はすべての建築工法の中でも最も建築費が安価とされています。
基本的にはシンプルな造りの為、間取の自由度も高く、断熱性、通気性も良いと言われています。また意外な事に耐火性に優れている事も特徴です。
木造の中ではツーバイフォー構造が耐火性に一番優れていると言われています。
結露やカビなども少なく日本の気候に適している建物と言えます。また、賃貸物件で言うと建築コストが安い為、家賃が他の構造より安く設定出来る事が特徴です。

デメリット

木造のデメリットとしては防音性が低いという事です。
鉄骨造りとはあまり変わりませんがSRCやRC造と比べると防音性ははるかに劣ります。通気性が高いので冷暖房などの利きは他の工法よりは低く、全ての工法の中では耐震性が低いと言われています。またシロアリなどの被害も想定されます。

プレキャストコンクリート造(PC造)のメリットデメリット

メリット

プレキャストコンクリート造(PC造)は防音性が高く、耐震性、耐火性にも優れています。工場で生産した部材を現場で組み立てる為、職人の技術に左右されることなく高品質な部材を使用する事ができます。
また、RCに比べてスピーディーに建築可能で建築費も安くなります。

デメリット

プレキャストコンクリート(PC造)は規格が決められている為、設計の自由度が低く規格外の間取の設計がしづらいのが特徴です。また、部材同士の結合部が弱くなることもあり水漏れなどが起こる可能性があります。
また、賃貸物件の場合は建築費が木造や鉄骨造りよりも高い為、賃料も高くなります。RC造と同じく結露やカビなどのも発生しやすくなります。
また、コンクリートの為外気に影響されやすく、夏は暑く、冬は寒いといったマイナス点もあります。

軽量気泡コンクリート造(ALC造)のメリット・デメリット

メリット

軽量気泡コンクリート造(ALC造)は断熱性、耐火性に優れています。また、ALCパネルを使った建物は木造や鉄骨よりも防音性が高いと言われています。内部に含まれる気泡が音を吸収する役割を果たし、外からの音を通しにくくしているのです。ただし、防音性は壁の厚さやメンテナンス状況、遮音材の有無によってもその効果が変わります。

デメリット

軽量気泡コンクリート造(ALC造)はALCパネルを使用する為、他の外壁材よりコストが高くなり、賃貸物件の場合は家賃が高く設定されやすくなります。
また、水に弱い特性があり建物のメンテンナンスが必要になります。
防水などの定期メンテナンスを怠ると劣化が起こり雨漏りなどが発生してしまう場合もあり、賃貸物件の場合は建物のメンテナンス状況なども確認する必要があります。

 

賃貸物件の構造10種類

賃貸物件を建てるのに使われる構造はおおよそ10種類あります。まずは、どのような構造の建物があるのかを見ていきましょう。

鉄筋コンクリート造り

鉄筋コンクリート造り(Reinforced concrete)頭文字をとり(RC造)とも呼びます。

コンクリートのうち、芯に鉄筋を配することで強度を高めたものを指す。 コンクリートと鉄を組み合わせることで互いの長所・短所を補い合い、強度や耐久性を向上させています。

鉄骨鉄筋コンクリート造(SRC造)

鉄骨鉄筋コンクリート造りとは、 鉄筋コンクリートの芯部に鉄骨を内蔵した建築工法です。英語の(steel reinforced concrete)の頭文字からSRC造といいます。RC造とS造の長所を兼ね備えており、他と比べてコストはかかってしまいますが、強度も耐震性も非常に高いです。

重量鉄骨造(S造)

建築物の軀体に鉄製や鋼製の部材を用いる建築の構造のこと。鉄骨造S造S構造とも呼ばれる(Sはsteelの略)。また、近年ではほとんど鋼材を用いるので、鋼構造と呼びかえることも少なくない。特に断りがなく鉄骨構造という場合、一般的には重量鉄骨ラーメン構造を指す。コンクリートを利用せず、鉄製や鋼製の資材を用いたS造(Steel)のうち鉄骨板の厚みが6.00mm以上の構造になっているものを重量鉄骨造と呼びます。鉄筋を使うRC造よりも重量が軽く、必要とする柱の数も少ないため、工期を短縮させたりコストを削減したりする事も可能です。

軽量鉄骨造(LGS造)

鉄骨造りと構造はほぼ同じです。建物の柱や梁などの骨組みに軽量の鉄骨を使う構造のことです。 鉄骨を使う構造は鉄骨造といって、鋼材の厚みにより重量と軽量に分かれている。 鋼材の厚さが6mm未満であれば軽量鉄骨造となります。

木造(W造)

木造とは主要構造部に木材を用いた構造でW造(Wood)とも呼ばれます。
現在の日本の住宅建築の主流となっており「軸組方式」「壁式方式」(ツーバイフォー)「組積方式」などがあります。木材は軽くて強度もあるので、建築コストや家賃相場が最も安く済む建築構造として根強い人気を誇っています。

プレキャストコンクリート造(PC造)

プレキャストコンクリート (precast concrete) の頭文字をとり(PC造)と呼ばれます。専用工場においてあらかじめコンクリート製品を製作した後、現場へ運搬して設置を行う工法でで現場での作業はコンクリート材を組み立てるだけなので、スピーディかつ工賃も安くマンションを建てることができます。また、現場でコンクリートを打設することがなく安定した高品質な部材が得られる事が特徴です。

軽量気泡コンクリート造(ALC造)

軽量気泡コンクリート造り(Autoclaved Light weight Concrete)の頭文字をとり
(ALC造)と呼ばれます。発泡剤によりコンクリート内部に多数の気泡を閉じこめ、多孔質化させたコンクリートを使用します。物件情報には「ALC造」「軽量ALC」などと記載されることが多く「旭化成」のヘーベルハウスなどはこの手法が利用されています。

コンクリート充填鋼管構造(CFT造)

コンクリート充填鋼管構造(Concrete Filled Steel Tube)の頭文字をとり・CFT造と呼ばれます。円形または角型の鋼管にコンクリートを流し込んで柱にする構造で、鉄筋コンクリート造(RC造)、鉄骨鉄筋コンクリート造(SRC造)、鉄骨造(S造)に続く第四の構造と呼ばれています。

アルミ造(AL造)

アルミ造とは、アルミ製の部材を使用した構造です。AL造(Aluminum)とも呼び鉄の3分の1ほどの軽さで加工しやすいのが特徴です。まだまだ日本では数が少ないですが、特殊な形に加工しやすいことから外観にこだわりたい人から注目を集めている他、錆びや腐食に強く、シロアリに侵食される心配もありません。

コンクリートブロック造(CB造)

コンクリートブロック造は、(CB造)とも言われその名のとおりコンクリートブロックを積み上げて作った構造のことです。コンクリートブロックの内部には鉄筋が通され、コンクリートやモルタルなどを使って補強します。また、空洞に鉄筋を通し、コンクリートで補強することで熱や音を遮断してくれます。壁の多い小規模な建物に利用されることが多い建築構造となっています。

構造別物件の選び方

賃貸物件を借りる上で、こだわりのポイントもあるかと思います。

タイプ別にどの物件を選んだ方が良いのか見ていきましょう。

防音が気になる方

防音性に優れている建物構造はSRC造、RC造、PC造の3つです。
SRC造RC造PC造はいずれも上下左右の部屋との間がコンクリートで仕切られている場合が多く、防音性が高くなっています。通常賃貸物件の場合は約130mmから200mmほど壁厚をとっています。隣接する部屋との間がコンクリートで仕切られている為、防音性が高くなります。
ですが、注意も必要です。コンクリートの厚みが薄いもの、構造により隣接する部屋との壁がコンクリートで仕切られていないものもあります。
入居前に図面などをもらってチェックする、現地に行って壁を叩いてみるなどの確認作業も必要です。

家賃を安くしたい方

家賃を抑えたい方は、木造か軽量鉄骨がおすすめです。
建築コストがSRCやRCと比べて安いので賃料も安く設定されている場合が多いです。

地震などの災害が気になる方

建築基準法改定後、「1981年6月」以降に建てられた建物は、どの構造の建物であったとしても震度6強から震度7程度の地震に耐えられるよう設計されることが定められています。

イメージでは木造は地震に弱いと思われがちですが、軽くしなやかな木造の建物は、同じ大きさの建物の中では揺れが小さくなるという特徴があります。
木造住宅は、建物を支える筋交いや、バランスよく配置された耐力壁などによって地震に耐えるように作られています。

また、こ木造住宅については、 2000年にさらなる耐震性を確保するため建築基準法が改正されています。

2000年以降の木造の建物はさらに地震に強いと言えるでしょう。

ですので、どの構造で建てられていたとしても新建築基準で作られた建物であれば、地震の耐久度に関しては大差はありません。

ただ、構造により災害の種類で被害が変わるかもしれません。

例えば、地震が原因による火災などがあった場合には、「SRC」や「RC」造が防火性に優れているおり、2次被害に強い構造だと言えます。

逆に、「鉄骨造」や「木造」は火災に弱い構造です。

鉄骨造りは、摂氏540℃になると急激に強度が失われると言われています。

その為、地震が直接の倒壊ではなく、2次被害により倒壊する可能性があるという事です。

木造と鉄骨造りで比べると電熱速度が速い分、鉄骨造りの方が火災に弱いと言えるかもしれません。

また、地震などの災害には津波などの2次被害も考えられます。

「SRC」や「RC」造は高層の建物が多い為、津波が来ても高層階に逃げる事が出来るという利点があります。

その為、災害を考えて構造を選ぶのであれば

「鉄筋コンクリート系」→「鉄骨造系」→「木造」で選ぶと良いかと思います。

まとめ

建物構造により防音性は異なります。

また、防音性が高い構造であっても完全に騒音をシャットアウトするのは難しいかもしれませんが物件の選び方では騒音トラブルの確率を低くする事は可能です。

SRCやRCなどの防音性の高い構造の建物を選ぶといいでしょう。

  • この記事を書いた人

なべやん

不動産会社勤務 今年で20年目です。
・宅地建物取引士
現在に至るまで店舗責任者として5,000件以上の賃貸物件の入居者を斡旋に携わる。 現在は、主に投資用物件の売買を行っています。

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